気散(読み)きさんじ

精選版 日本国語大辞典 「気散」の意味・読み・例文・類語

き‐さんじ【気散】

〘名〙 (形動)
① わだかまった気持を散らすこと。気晴らし。気のせいせいすること。また、そのさま。
※玉塵抄(1563)一六「物のきさんじに心のよいことは、麻姑が爪でかゆい所をかいたほどのことはないぞ」
滑稽本東海道中膝栗毛(1802‐09)三「げにも旅中の気(キ)さんじは、船中おもひおもひの雑談
気苦労のないこと。また、そのさま。気楽。のんき。
評判記難波物語(1655)「たとへば男のぞむ事あるとき、きさんじにこと葉をはなし、外の知音は、ものの数とも思はぬふりに」
牛部屋の臭ひ(1916)〈正宗白鳥〉一「七年其処で漁をして気散じに暮らしとったさうぢゃないか」
きさんじ‐が・る
〘自ラ四〙
きさんじ‐さ
〘名〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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