精選版 日本国語大辞典 「気触」の意味・読み・例文・類語
か‐ぶれ【気触】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「かぶれる(気触)」の連用形の名詞化 )
- ① 外界から直接皮膚に有害な刺激を受け、急性炎症を生ずるもの。接触性皮膚炎。〔十巻本和名抄(934頃)〕
- [初出の実例]「御うしろに御かふれいてきて、五郎左衛門にみせらるる」(出典:御湯殿上日記‐文明一八年(1486)四月五日)
- ② ( 接尾語的に用いて ) ある事物の影響、刺激を受けてすっかりその風(ふう)に染まること。感化や影響を受けて、一時熱心になること。
- ③ 身に及ぶ難儀。「かぶれが来る」の形で、難儀が身に及ぶ意にいう。
- [初出の実例]「この香箱も七十両、今出た金も七十両。どうか始終は、かぶれの来さうな、不気味な金だ」(出典:歌舞伎・伊勢平氏梅英幣(1820)大切)