ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「気象観測器具」の意味・わかりやすい解説 気象観測器具きしょうかんそくきぐmeteorological instrument 気象現象を客観的に観測するための器具。気象観測器具はそれらの構造上,指示式気象器械と自記式気象器械に大別される(→自記気象計)。指示式は一般に,構造は簡単であるが,測定に手数を要する。自記式は測定が簡単で,気象要素の時間的変化を明らかにすることができる。また感部と指示部とを相当距離に離して使用する遠隔気象器械もある(→遠隔測定)。指示式気象器械には水銀気圧計,棒状温度計,乾湿球湿度計,蒸発計などがあり,自記式気象器械にはアネロイド気圧計,バイメタル自記温度計,自記湿度計,自記風速計,自記風向計,自記雨量計などがある。遠隔気象器械には高層の気象を観測するラジオゾンデ,レーウィン,無線ロボット雨量計などがある。気象観測器具は,自然環境に十分耐えられる堅牢さと耐久性に富み,精密なことが要求される。1980年代からはデジタル方式によるシステム化が進み,情報がネットワーク化され,ウェブサイト上でデータの共有が可能になっている。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by