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蒸発計 じょうはつけいatmometer; evaporimeter

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

蒸発計
じょうはつけい
atmometer; evaporimeter

円筒容器に水を満たし,水面の変化を測定して蒸発量を求める器械。地面,水面,草地または森林からの蒸発量を直接測定することは困難なため,蒸発計を用いる。雨が降った場合には,別に測定された降水量を差し引いて蒸発量を求める。蒸発量とは,ある時間内に,単位面積の地表面,水面,容器中の水などから蒸発した水分の量をいい,水の深さで表し,ミリメートル単位で表す。気象庁は,大正時代前期の観測開始当初は口径 20cmの小型蒸発計を用いていたが,1956年から口径 120cm,深さ 25cm,白色塗装された円筒型の容器の大型蒸発計による観測を開始した。小型蒸発計の使用は 1966年に廃止された。蒸発量観測の終了に伴い,大型蒸発計での観測も 2002年3月31日をもって終了した。(→蒸発

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デジタル大辞泉の解説

じょうはつ‐けい【蒸発計】

水の蒸発量を測定する気象観測用の装置。円筒容器内の水位の変化を測定して蒸発量を求める。

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世界大百科事典 第2版の解説

じょうはつけい【蒸発計 atmometer】

蒸発量を測る測器であるが,ふつう地表面に水を入れた容器を置き,この容器からの蒸発量を測定する。日本では標準測器として大型蒸発計を使用している。大型蒸発計は,直径120cm,深さ25cmの円筒形の容器で,日射の影響を除くため白色塗装してあり,この中に水を入れ,水位の減少率を測定して蒸発量を測る。直径が小さい小型蒸発計があるが,観測精度はかなりおちる。実際の地表面からの蒸発量は土壌や地面の植生状態などにより異なる。

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大辞林 第三版の解説

じょうはつけい【蒸発計】

水面に浮かべた容器や地中に埋めた容器に一定量の水を入れて放置し、単位時間(普通一日)後の水の減量から水面・地面からの蒸発量を測る装置。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

蒸発計
じょうはつけい

水の蒸発量を知るための計器で、容器に入れた水の減少を量る方式が多い。自然の地表面からの蒸発を知ることが観測の目的である場合には、容器を戸外にセットする。よく用いられるのは、直径が120センチメートルで深さが25センチメートルほどの金属製のたらいで、A型あるいは大型蒸発計とよばれる。白く塗り、木枠にのせて野外に置く。付属のゲージで毎日、水面の位置を読み取って前日差を求め、蒸発量とする。雨が降ったときはその量を差し引く。容器の側面や底面から熱の流出入があるため、自然の水面よりも過大な蒸発量になる。以前には直径が20センチメートルの小型蒸発計も用いられたが、大型よりも大きい蒸発量を示す。濾紙(ろし)や多孔質陶器の面を水で潤した蒸発計もある。植物などがある地面からの蒸発散を量るにはライシメーターが用いられる。これは、土を入れた容器の上面が地表面に一致するようにセットし、重量を測定するものである。[篠原武次]

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