水または氷を入れるゴム製の枕。発熱時や体熱感のあるとき、心身の安楽をもたらすために用いる。氷を用いるときはクルミ大に割り、ざるに入れ、水をかけて角をとる。これを水枕の容量の3分の1から3分の2ほど入れたあと、ごろごろした不快感をなくすため、氷の間隙(かんげき)を埋める水を少量入れる。水枕は、後頭部に密着することがたいせつなので、枕の中の空気を抜いて専用金具で口を留め、水漏れのないことを確かめて、水滴をふきカバーをかける。凍傷や感覚麻痺(まひ)をおこさないようにカバーの厚さや使用時間を調整するほか、肩の部分に水枕が当たらないように注意する。また、家庭用の冷凍庫に入れて薬品を凍らせ、水枕同様に用いる製品も市販されているが、使用時の注意点は水枕と同じである。
[山根信子]
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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