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水素伝達系 すいそでんたつけいhydrogen transport system

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

水素伝達系
すいそでんたつけい
hydrogen transport system

電子伝達系,水素輸送系などともいう。細胞内で呼吸経路の末端に位置していて,クレブス回路の運行によって呼吸基質から得られた水素Hは,還元型補酵素として水素伝達系に渡され,この系を順次移動して最後に酸素と出会い,水となる。系の途中の3ヵ所で,酸化のエネルギーと共役してリン酸化が行われ (酸化的リン酸化という) ,アデノシン二リン酸 ADPと無機リン酸からアデノシン三リン酸 ATPを生じる。水素伝達系の成分は NAD,フラビン蛋白質,ユビキノン,数種類のチトクロムなどであり,ユビキノンの部分までは還元力はHのまま授受されるが,チトクロム間では H→H++e- のように解離した e- (電子) のみが伝わっていくので,電子伝達系とも呼ぶのである。チトクロム系という語も,ほぼ同義に用いられる。水素伝達系は,真核細胞ではミトコンドリアに局在する。ミトコンドリアのない原核細胞 (細菌,藍藻) では細胞膜構造に組込まれている。光合成においても類似の光合成電子伝達系が葉緑体の膜に存在して機能しており,ATPを生成しているが,チトクロムなどの成分に違いがある。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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