氷の魚(読み)こおりのうお

精選版 日本国語大辞典 「氷の魚」の意味・読み・例文・類語

こおり【氷】 の 魚(うお・いお)

  1. ( 中国、二十四孝の一人である晉の王祥が、生魚を欲する継母のために、氷上に裸身を臥したところ氷が解けて鯉がおどり出たという「晉書‐王祥伝」などに見える故事から ) まごころをこめて得がたいものを得ること、また、非常な孝行のたとえにいう。氷の底の鯉。
    1. [初出の実例]「氷(コホリ)の魚(ウヲ)雪の筍(たかんな)、其孝行にもおとるまじ」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)
  2. 鮎の稚魚。ひうお。ひお。
    1. [初出の実例]「しも月のひよりもうちの網代木に今も氷のいほにさりける」(出典:海人手子良集(970頃)冬)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android