継母(読み)ケイボ

精選版 日本国語大辞典 「継母」の意味・読み・例文・類語

まま‐はは【継母】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ままはわ」の時代も ) 血のつながっていない母。父の後添いの妻。けいぼ。〔二十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「あこ君の許へ時々かよふをままははの北方、うらやましとおぼしけれど」(出典:宇津保物語(970‐999頃)忠こそ)

継母の語誌

( 1 )「まま(継)」は血のつながらない親子あるいは異母の兄弟姉妹を意味する語素。同母の兄弟姉妹には「いろ」を用いて「いろせ」「いろと」などという。
( 2 )中世以降は後妻を指すことが多い。


けい‐ぼ【継母】

  1. 〘 名詞 〙 父の妻で、実母や養母ではない者。父の後妻。ままはは。〔令義解(718)〕
    1. [初出の実例]「孝子其父に雖誠、継母(ケイボ)其子を讒する時は傾国失家事古より其類多し」(出典太平記(14C後)一二)
    2. [その他の文献]〔礼記‐服問〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「継母」の読み・字形・画数・意味

【継母】けいぼ

まま母。

字通「継」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の継母の言及

【継子いじめ譚】より

…継母にいじめられる子どもの昔話は,日本には数が多い。しかし,神話段階には見当たらない。…

※「継母」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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