翻訳|moraine
moraine ,glacial moraine
氷河の縁辺部や氷河表面で,氷河の直接の作用によって形成され,少なくとも表面が未固結の氷河岩屑から構成される丘状・堤防状の堆積地形,またはそれらの集合体の地形。現在はモレーンと表記されることが多い。どちらも氷成堆積物と同義で扱われることがあるが,厳密にはこれらがつくる地形に限定される。堆石・堆石丘とも。形成した氷河との位置関係でみると,氷河縁辺では氷河上の氷河岩屑からなる氷河表面モレーン(supraglacial moraine),氷河の消耗域の縁を取り囲む丘状・堤防状の氷河縁辺モレーン(ice marginal moraine),さらに氷河縁辺モレーンは氷河流動方向に平行な側方モレーン(lateral moraine;側堆石)と,流動方向を横切る前面モレーン(frontal moraine)に区分される。谷氷河や溢流氷河の合流点では,側方モレーンが合流して中央モレーン(medial moraine;中央堆石)が形成される。氷河が停止して融解した後には,氷河底の岩屑が面状に堆積したグラウンドモレーン(ground moraine;底堆石)が形成される。また,氷河変動との関係で見ると,一連の氷河変動の中で最大範囲まで拡大したときに形成された最拡大期モレーン(terminal moraine;端堆石,end moraine;終堆石)と,その内側の,氷河の縮小途中の停滞期や再前進期に形成された後退期モレーン(recessional moraine)が認められる。最拡大期モレーンは,解氷後も元の位置に取り残され,連続性のよいシャープな尾根と急な側面をもつ明瞭な堤防状の地形を作ることから,過去の氷河の拡大範囲を復元する資料として用いられる。参考文献:岩田修二(2011)氷河地形学,東京大学出版会
執筆者:三浦 英樹
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→堆石
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