改訂新版 世界大百科事典 「江戸真砂六十帖」の意味・わかりやすい解説 江戸真砂六十帖 (えどまさごろくじゅうじょう) 随筆。作者不詳。宝暦ころ(1760ころ)成立。写本5巻。1689年(元禄2)に生まれた筆者が見聞した,江戸で起こった珍事を書き記したもの。石川六兵衛の女房の奢侈(しやし),元禄金吹替え,奈良屋茂左衛門,英一蝶,永代橋,紀伊国屋文左衛門,役者声色の元祖などを項目を掲げて記す。異本として広本10巻があり,これには天一坊,直訴箱,大岡越前守,深井志道軒,日本左衛門,新吉原の灯籠などが記されている。江戸中期の江戸の様相を知るすぐれた資料である。執筆者:宗政 五十緒 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by