江泊村(読み)えのとまりむら

日本歴史地名大系 「江泊村」の解説

江泊村
えのとまりむら

[現在地名]七尾市江泊町

崎山さきやま半島東側に位置し、灘浦なだうら海岸沿いの江泊白鳥えのとまりしらとり・江泊と背後日室ひむろ(氷室)集落からなる。北は大野木おおのぎ村、南はいおり村。江之泊村とも記された。初め加賀藩領。土方雄久知行目録に村名がみえ、慶長一一年(一六〇六)から高四九五俵余が土方領、荒三五俵を引いた残りのうち三割五分は百姓得分。正保郷帳では高二四七石余、田方五町七反・畑方一〇町八反余。領主変遷八幡やわた村に同じで、貞享四年(一六八七)の家数四三(うち役家二一)・人数二八一、馬一五(加賀藩史料)。元禄一四年(一七〇一)氷室の家数八(能登志徴)


江泊村
えどまりむら

[現在地名]防府市大字江泊の大部分

大平おおひら山の西南麓、海に突き出した江泊山に抱かれた入江だった地を開作してできた村で、「注進案」で初めて高付される。北から東南まで牟礼むれ村に囲まれ、南から西は海に面する。萩藩領で三田尻宰判に属する。

平安時代末の「本朝無題詩」に、釈蓮禅の「着同国(周防)江泊頓作之」「遅留江泊戯賦舟中事」と題する作があり、「遠近風流望自如、野県人秋已獲、波卸舟出夜猶漁」などと詠んでいる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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