最新 地学事典 「汶川地震」の解説
ブンセンじしん
汶川地震
Wenchuan earthquake
2008年5月12日14時28分4秒(北京標準時)に中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州汶川(Wenchuan)県の北緯31.01度,東経103.40度,深さ14kmを震源としたMs8.0,Mw7.9の地震。震源断層は北東-南西走向で長さ300km,幅30km,平均ずれ変位3mで北西へ傾斜した右横ずれ成分をもつ逆断層。最大震度は中国震度階XI(日本の震度6強から7に相当),最大加速度955Gal(卧龍の上下成分),死者69,227人,行方不明17,923人,負傷者373,643人,直接経済損失8,523億元で,被害は四川省以外に甘粛省,陝西省,重慶市,雲南省,寧夏自治区に及んだ。龍門山(Longmenshan)断層帯の北川-映秀断層(長さ約240km)と漢旺-白鹿断層(長さ約90km)で変位が見られ,最大鉛直変位6.2m,最大右横ずれ変位4.9m。ユーラシアプレート内地殻内地震。震源域付近は4,000mを越える山が多く,無数の山体崩壊や地すべりが発生し,道路,橋梁,電力線が寸断され,河道閉塞も起きた。地震発生時が午後の早い時間だったので,学校校舎の倒壊による子供の犠牲者が多かった。中国内では「512大地震」とも。1976年唐山地震以降で最大の被害地震。事前の予知は無し。
執筆者:石川 有三
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

