河根丹生神社(読み)かねにうじんじや

日本歴史地名大系 「河根丹生神社」の解説

河根丹生神社
かねにうじんじや

[現在地名]九度山町河根

河根集落の北部に位置する。祭神丹生都比売にうつひめ命・高野御子たかののみこ命・日本武やまとたける命・厳島姫いつくしまひめ命・須佐男すさのお命。旧村社。社伝によればもと丹生都比売・高野御子の二神を祀っていたが、荒廃したため河根・東郷ひがしごう丹生川にうがわ三村(現九度山町)村民が合せて祀ることとなり、河根に社殿を建てたという。「続風土記」は高野こうや明神社として、本社・本地大日堂を記し、「蔵王権現弁財天を合祀す、加梨諦母三宝荒神等の末社あり(中略)一村氏神にして宮造美麗なり、里伝に応和二年の創造といふ」と記す。現在当社には翁面二・能面一〇が伝えられ、面祭という祭が行われているが、「続風土記」には「祭礼九月十九日、神宝に翁の面あり、天降の面といふ、康治二年五月十五日竜神より献せしとて、今に毎年五月十五日面祭といふ神事あり、旱魃の時此面を祭りて祈雨すれは必奇瑞ありといふ」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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