改訂新版 世界大百科事典 「油圧モーター」の意味・わかりやすい解説
油圧モーター (ゆあつモーター)
hydraulic motor
油圧機器の一つ。油圧ポンプで加圧された液体(一般に鉱油)によって,回転運動の形での仕事を行う機器。機能は油圧ポンプの逆であって,歯車モーター,ベーンモーター,ピストンモーターが代表的機種である。高速の用途に用いられる油圧モーターの構造は,細部には相違があっても,基本的には油圧ポンプと同じである。ところで油圧モーターによりなされる仕事の特性として,低い回転数で大きなトルクを要求される場合が多い。この目的には,高速用油圧モーターに減速歯車を組み合わせるか,低回転数(例えば100rpm以下)でなめらかに作動できる低速高トルクモーターを用いる。低速高トルクモーターとしては,ピストンモーター,それもピストンが半径方向に往復運動するラジアルピストンモーターが用いられる。
執筆者:山口 惇
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報