油圧モーター(読み)ゆあつモーター(英語表記)hydraulic motor

改訂新版 世界大百科事典 「油圧モーター」の意味・わかりやすい解説

油圧モーター (ゆあつモーター)
hydraulic motor

油圧機器の一つ。油圧ポンプで加圧された液体(一般に鉱油)によって,回転運動の形での仕事を行う機器。機能は油圧ポンプの逆であって,歯車モーター,ベーンモーター,ピストンモーターが代表的機種である。高速の用途に用いられる油圧モーターの構造は,細部には相違があっても,基本的には油圧ポンプと同じである。ところで油圧モーターによりなされる仕事の特性として,低い回転数で大きなトルクを要求される場合が多い。この目的には,高速用油圧モーターに減速歯車を組み合わせるか,低回転数(例えば100rpm以下)でなめらかに作動できる低速高トルクモーターを用いる。低速高トルクモーターとしては,ピストンモーター,それもピストンが半径方向に往復運動するラジアルピストンモーターが用いられる。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「油圧モーター」の意味・わかりやすい解説

油圧モーター【ゆあつモーター】

高圧の液体から回転動力を取り出す装置。構造は油圧ポンプとほぼ同様で,油圧ポンプの逆の作用を行う。歯車形,ベーン形,ピストン形に大別される。
→関連項目油圧伝動装置流体変速装置

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の油圧モーターの言及

【流体機械】より

…(2)これに対して気体を昇圧する機械では,その昇圧の程度によって送風機圧縮機に区別される。(3)液体から動力を取り出す機械は一般に水車と呼ばれるが,油圧装置などに使われ高圧の油から動力を取り出す容積形のものは油圧モーターという。(4)蒸気や高圧ガスから動力を取り出す機械は蒸気タービンガスタービンなどと呼ばれる。…

※「油圧モーター」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android