泉竜院(読み)せんりゆういん

日本歴史地名大系 「泉竜院」の解説

泉竜院
せんりゆういん

[現在地名]新城市豊栄 大洞山

諏訪すわ地籍の西北大洞おおほら山の山懐にある。大洞山と号し、曹洞宗。本尊釈迦如来。寛正元年(一四六〇)に聞庵道見が創建し、当初は螺貝山と号し、文明二年(一四七〇)師の盧嶽を開山とした。境内は一一万坪を超え、末寺は二七ヵ寺に及んだ。

今川氏・菅沼氏の保護もあり、慶長七年(一六〇二)には二〇石の朱印を得ている。慶長九年の寺領の検地帳では、「大洞村之内泉竜寺」と記され、田一町四反余・一七石余、畑・屋敷(二筆)三反余・三石余の計二一石余があり、この当時には寺領を大洞村と称していたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報