津賀野谷村(読み)つがのたにむら

日本歴史地名大系 「津賀野谷村」の解説

津賀野谷村
つがのたにむら

[現在地名]吾北村上八川上分かみやかわかみぶん 津賀ノ谷

寺野てらの村の東、上八川川上流の谷に南面して集落があるが、その標高は三〇〇―四〇〇メートルである。上八川村の枝村。天正一八年(一五九〇)の後山小川村地検帳では、上八川内津賀谷村として四八筆一六町五反一四代三歩が記されるが、うち山畑が二町二反二〇代、切畑が五町九反三〇代。比較的田地が多く、スキノナロ、カキノナロ、川ナロなどとよばれるナロ(緩斜面)に広い屋敷地がある。とくに「ツカノ谷」にある豊後守なる者の屋敷は一筆で二町九反が記され、「家十三有」と注記される。豊後守は水田四町五反余を含めて耕地一二町二反三三代をもつ土豪で、その屋敷内には、一三軒の独立した家をもつ被官・下人らが住していたものであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android