浪花亭愛造(読み)ナニワテイ アイゾウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「浪花亭愛造」の解説

浪花亭 愛造(初代)
ナニワテイ アイゾウ


職業
浪曲師

本名
黒屋 貞吉

生年月日
明治3年

出生地
豊前国中津(大分県)

経歴
子どもの頃、蠣殻町米問屋に奉公していたが、浪花節を好み、明治24年21歳で浪花亭綱吉(のちの駒幸)に入門し愛造を名乗り、2年後真打ちとなる。美声人気を得、2代目吉川繁吉(初代桃中軒雲右衛門)と競った。36年日本で初めてレコードの吹き込みを行う。高座服装紋付きに袴、中央に釈台を置き、曲師を陰にしたのは、関東では愛造が初めとされる。それまでの卑俗な文句も上品にした。「佐倉義民伝」「四谷怪談」「河内山」などを得意とした。

没年月日
明治39年 9月1日 (1906年)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「浪花亭愛造」の解説

浪花亭愛造(初代) なにわてい-あいぞう

1870-1906 明治時代の浪曲師。
明治3年生まれ。24年浪花亭綱吉(のち駒幸)に入門し,2年後真打となる。美声で人気をえ,2代吉川繁吉(初代桃中軒雲右衛門)ときそった。36年日本ではじめてレコードの吹きこみをおこなった。「佐倉義民伝」「四谷怪談」などを得意とした。明治39年9月1日死去。37歳。本名は黒屋貞吉。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android