米問屋(読み)コメドイヤ

世界大百科事典 第2版の解説

こめどいや【米問屋】

米を取り扱う商人のうち卸売業務を行うものをいい,江戸時代以降に発達した。とくに江戸時代には,幕府や藩などの諸領主の財政は貢租米の販売に大きく依存していたから,米取引の中心的存在である米問屋は,領主財政と結びつく形で成長をとげた。中期以降になると農民の手による米の商品化も進み,米問屋をはじめとする米穀商業活動はさらに盛んになった。また,江戸時代の米取引は早くから全国的な広がりをもっていたから,米問屋も当時の最大の米穀集散地である大坂・江戸のみならず,港町などの地方都市にも広く存在した。

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大辞林 第三版の解説

こめどいや【米問屋】

江戸時代の米穀取引を行なった問屋。京都・江戸・大坂の三都や各城下町で発達。多くは株仲間を結び、特権的な富商であった。

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精選版 日本国語大辞典の解説

こめ‐どいや ‥どひや【米問屋】

〘名〙 生産者から米を買い入れて小売商におろす問屋。こめどんや。
※仮名草子・浮世物語(1665頃)二「ある米問(コメドヒ)やの門(かど)に立たり」
[語誌](1)近世大坂の米取引は蔵米に重点がおかれ、蔵屋敷がいわば問屋の地位にあり、仲買がこれに対立していた。「米問屋」という呼称は、この仲買の一部に対して使われたもの。
(2)江戸では、上方筋からの下り米を引き受けるものを「本米問屋」または「米問屋」といい、地廻り米や奥筋米を引き受ける「地廻り奥問屋」と区別した。その他各地に米問屋と称するものがあり、明治以降も、米の卸売をするものを一般に米問屋と呼んだ。

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