海善寺
かいぜんじ
通称寺町通の北、八幡神社の北隣に位置する。富巌山と号し、浄土宗。本尊は阿弥陀如来。寺伝によれば、観応元年(一三五〇)照善が現河津町縄地に真言宗の寺を建てたのが始まりで、のちに本郷の地に移り、布根山天気院と号し、量誉が浄土宗に改宗して現在地に移るとともに現寺号となったという。天正一八年(一五九〇)下田五千石を与えられた戸田忠次は当寺に住したと伝える(増訂豆州志稿)。一説には元和年中(一六一五―二四)伊豆代官竹村九郎右衛門の時、天気院と屋敷替えをし、天気院跡に代官所を建て、天気院は戸田氏屋敷跡に移ったともいう。末寺は中村の徳蔵寺・河内の重願寺、伊豆八丈島の宗福寺。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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