説法(読み)セッポウ

デジタル大辞泉の解説

せっ‐ぽう〔‐ポフ〕【説法】

[名](スル)
仏教の教義を説き聞かせること。「釈迦(しゃか)に説法
物事の道理などを言い聞かせること。説教。「息子に説法する」

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大辞林 第三版の解説

せっぽう【説法】

( 名 ) スル
仏の教えを説いて聞かせること。 「釈迦に-」
意見すること。自分の考えを相手に言い聞かせること。 「おやじに-された」

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

説法
せっぽう

仏の教え(法)を説き伝えること。説教、演説、法談談義、勧化(かんけ)、唱導(しょうどう)などともいう。釈迦(しゃか)は聞き手の能力に応じ、その場合に適した教え方で、理解できるように説法した。これを対機(たいき)説法という。しかし、同一のことばで説法しても、聞き手の理解する能力の程度によって、理解する深さも違う。仏は、(1)真実のことばで、(2)能力素質に応じ、(3)悟るための手段を設け、(4)悟りの道を示し、(5)大悲の心で説くものであるという。これを五種説法という。説法は出家者の行う施しの行為(法施(ほっせ))とする。また、定めたときにする教団の行事でもあった。説法の儀式のあり方、聞き手の心得などは経典や各派の宗典に詳述されている。中国では斎会(さいえ)に説法することを唱導という。また絵を見ながら説明する絵解きも隆盛であった。日本では唱導を専門化し、代々家業とするものも出て、俗化していった。今日、宗祖の教えや寺の縁起などを節(ふし)にあわせて語る節談(ふしだん)説教が注目されている。[石上善應]

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精選版 日本国語大辞典の解説

せっ‐ぽう ‥ポフ【説法】

〘名〙
① (━する) 教法を説きあかすこと。宗教の教義を説き聞かせること。また、その話。説教。
※醍醐寺本元興寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747)「其三尼等者、経云、応以比丘身得度者、即現比丘身而為説法、其斯之謂矣」
※仮名草子・竹斎(1621‐23頃)上「あら有難の御せっぽうや。又やがて参り候べし。南無阿彌陀仏南無阿彌陀仏」 〔維摩経‐仏国品〕
② (━する) 意見をすること。いろいろと言い聞かせること。また、その話。説教。
※小学読本(1874)〈榊原・那珂・稲垣〉五「其人となり堪忍強くして決して人を損害する事なく説法などしてよく人を教ふるを喜べり」
③ 河豚(ふぐ)をいう、僧侶の隠語。
※洒落本・世説新語茶(1776‐77か)坊客「ふぐの事は素人がてっぽうといふけれども夫じゃア知れるからせっほうといふのさ」
④ 明治期に、数学の「証明」をいった語。〔数学ニ用ヰル辞ノ英和対訳字書(1889)〕

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