海岸町(読み)かいがんちよう

日本歴史地名大系 「海岸町」の解説

海岸町
かいがんちよう

[現在地名]函館市海岸町など

明治六年(一八七三)三月亀田かめだ村から函館市街へ編入され、一町となった(同六年「御達書留」市立函館図書館蔵)大縄おおなわ町の西に位置し、南は万代ばんだい町。明治九年の現住戸口は六四戸・二〇六人(函館支庁管内村町別戸口表)。同一二年に当地で第一回函館農業共進会が開催された。会場の隣地に北海共同競馬会社(函館大経・園田実徳らが馬種改良を目的に創設)が競馬場(楕円形で幅八間・長四四〇間)を設け、明治一六年一〇月に第一次秋期競馬会を開催した。


海岸町
かいがんちよう

明治二六年(一八九三)に成立した現在の室蘭市の町名。町名の由来は海岸を埋立てたことによる。絵鞆えとも半島中央部、室蘭湾に面する地。この地は、北海道炭礦鉄道会社が路線延長のために明治二五年から同三三年にかけて埋立てた地で、のちに海岸町・千歳ちとせ町・入江いりえ町となった札幌本道の崖下海岸にあたり(昭和一六年「室蘭市史」)、当初は現在の中央町三丁目の長崎屋付近から同町一丁目の室蘭郵便局一帯の地であった。明治三三年一級町村制の実施により室蘭町大字海岸町、大正七年(一九一八)区制施行で室蘭区大字海岸町となった。同一一年四月の町名設定では小橋内おはしない町から郵便局まで、鉄道用地内共同物揚場から「トツカリモイ」の一部までとなり、これ以東の地は入江町に編入された(前掲市史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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