日本大百科全書(ニッポニカ) 「バンダイ」の意味・わかりやすい解説
バンダイ(株)
ばんだい
総合玩具(がんぐ)メーカーの最大手。1950年(昭和25)東京・台東(たいとう)区に設立された玩具問屋萬代屋が始まり。製造問屋の道を歩み始め、飛行機や自動車の玩具を発売、アメリカにも輸出した。1955年に品質保証によるアフターサービス付きの「保証玩具」を発売、61年に社名をバンダイに変更した。1971年に10番目の子会社ポピーが発足、同社はバンダイ本社ができない小回りの利いた商品を企画し、キャラクター玩具を発売、次々にヒットさせ、バンダイの業界大手の地位確立に貢献した。1983年にポピーをはじめグループ7社を吸収合併、CI(コーポレート・アイデンティティ)を導入して、総合エンターテインメント企業を目ざし、出版、玩具菓子(玩具入りの菓子)、映像(ビデオソフト)、アパレル、トイレタリー(化粧品、洗面用具類)などの分野に事業の多角化を展開、事業領域と顧客対象年齢の拡大を推進していった。中国など海外での玩具生産も推進、1996年(平成8)発売のバーチャルペット・マシーン「たまごっち」は翌年にかけて熱狂的ブームをよび、爆発的ヒット商品となった。「たまごっち」は北米、アジア、ヨーロッパでも発売、国内外で4000万個を販売した。2004年には赤外線通信機能を加えた「かえってきた!たまごっちプラス」を発売し、これもヒット商品となった。2005年9月業務用ゲーム、アミューズメント機器大手のナムコと業務提携、持株会社バンダイナムコホールディングスを設立、その子会社となる。バンダイの資本金247億円(2008)、売上高4605億円(2008。連結ベース)。
[中村青志]