海臨寺(読み)かいりんじ

日本歴史地名大系 「海臨寺」の解説

海臨寺
かいりんじ

[現在地名]舞鶴市字田井

田井たい集落の西側、大畠おおばたけ山の中腹若狭湾を見渡す景勝の地にある。山号瑞光山、臨済宗東福寺派、本尊釈迦如来。

寺伝によれば古くは「海林寺」といい、みずうらの背後の山腹台地(通称別所)にあった。最初は真言宗であったが、南北朝期に禅宗に改宗、その後、室町時代から江戸時代にかけて末寺二十数ヵ寺を数えたという。江戸初期、現寺名に改称別所べつしよから現在地に移転したと伝える。天和二年(一六八二)の丹後国寺社帳には「東福寺派田井村 海臨寺末二十一ケ寺有」とみえ、内浦うちうら湾に臨む若狭の村、大浦半島河辺かわなべ谷・朝来あせく谷の禅宗寺院のほとんどは当寺の末寺であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android