日本歴史地名大系 「涌田村」の解説 涌田村わいたむら 山口県:豊浦郡豊浦町涌田村[現在地名]豊浦町大字涌田後地(わいたうしろじ)響(ひびき)灘沿岸の室津(むろつ)湾北部を占める村で、東南は吉永(よしなが)、東北は川棚(かわたな)の両村に接する。室津湾に面する浦方と、その背後をとり囲む地方の涌田後地とがあり、村の西は響灘に突き出した青井(あおい)半島である。長府藩領で西豊浦郡中支配に属した。元亀三年(一五七二)正月二七日付の中村次郎左衛門宛の毛利輝元御判物(「閥閲録」所収中村七郎左衛門家文書)に「長州豊西郡吉永之庄之内、脇田之浦之内青井并佐屋浦之事、海陸共ニ作間其方為両人、任先奉書之旨可有知行之由被仰出候」とあり、この脇田之浦(わきたのうら)が涌田浦と考えられ、古くは吉永庄に含まれていたことが知られる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報