混打綿機(読み)こんだめんき(その他表記)opening and picking machine; blowing machinery

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「混打綿機」の意味・わかりやすい解説

混打綿機
こんだめんき
opening and picking machine; blowing machinery

綿紡式紡績の前紡工程で用いられる一連装置種類の異なる綿塊を混合し,ビータ (板状,刃状,ピン状などの突起物をもつ回転体) などを用いて綿塊を打ち,これをほぐすとともに,綿塊中に含まれている不純物を取除いたのち,ラップと呼ばれる帯状の繊維集合体をつくる。ラップは,次のカードに掛けられる。最近はラップをつくる代りに空気流によって次のカードまで搬送する装置が多い。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「混打綿機」の意味・わかりやすい解説

混打綿機【こんだめんき】

綿紡績において,原綿包装をとき,各種原綿を混合して綿塊をときほぐし,不純物を除くための一連の機械。シート状のラップをカード梳綿(そめん)機)に送る。
→関連項目紡績

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の混打綿機の言及

【繊維機械】より

…綿糸,毛糸(梳毛(そもう),紡毛),麻糸,絹糸など,原料の状態,長さに適した各種の紡績機械が使用される。綿糸紡績では,原綿を解きほぐし,不純物を除くための混打綿機,さらに繊維をくしけずってスライバー(繊維束)を作るためのカード,このスライバーから短い繊維,不純物を除くためのコーマー(高級糸用),スライバーの繊維を平行にし,かつ太さを均一にするための練条機,スライバーを細くし,軽く撚り(より)をかけて粗糸を作るための粗紡機,さらに引き伸ばし,撚りをかけて糸を作る精紡機などがある。最近では工程の自動化,連続化,短縮化などが行われている。…

【紡績機械】より


【紡績機械の作用と原理】

[綿糸紡績]
 綿繊維は比較的短いので,それに適した紡績方法がとられる。(1)混打綿機 原綿(原料綿)は種類が多く,かなり圧縮された状態で輸送されるので,これを解きほぐし(開繊),塵埃(じんあい)などを除き,かつ異種原綿を混合(混綿)してシート状のラップを作り,あるいはカードへ繊維を空気輸送するための一連の機械。(a)原綿をスパイクにひっかけて持ち上げ,これをはたき落として開繊,混綿するホッパーミキサー(図1-a),あるいは各種原綿を並べておき,それぞれプラッキング装置で下のコンベヤに繊維をかき落として混綿するベールプラッカーなど(この機械では層状にはがした各種原綿を積み重ねて供給する必要がない)。…

※「混打綿機」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android