混酸(読み)コンサン

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精選版 日本国語大辞典 「混酸」の意味・読み・例文・類語

こん‐さん【混酸】

  1. 〘 名詞 〙 二種以上の酸の混合物。ふつう濃硝酸と濃硫酸の混合物をさす。

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化学辞典 第2版 「混酸」の解説

混酸
コンサン
mixed acid

2種類以上の酸の混合物をいうが,普通は濃硝酸と濃硫酸との混合溶液のことである.混酸のなかでは,次の平衡が成り立っている.

HNO3 + 2H2SO4 H3O + NO2 + 2HSO4

平衡混合物中のニトロイル陽イオンNO2が,ニトロ化硝酸エステル化のはたらきをすると考えられている.

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「混酸」の意味・わかりやすい解説

混酸
こんさん
mixed acid

2種以上の酸の混合物を一般に混酸というが、化学では普通に混酸というときは濃硝酸と濃硫酸の混合物をいうことが多い。これは有機化合物のニトロ化剤として常用されるためである。また化学分析などで試料溶解用にしばしば用いられる、濃硝酸と濃塩酸の混合物である王水逆王水なども混酸とよばれることがある。

[中原勝儼]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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