精選版 日本国語大辞典 「添え札」の意味・読み・例文・類語 そえ‐ふだそへ‥【添札・添簡・添翰】 〘 名詞 〙① ある事物に、書付や書簡を添えること。また、その札。添状。[初出の実例]「あはふとおもへばそへふたをし」(出典:説経節・説経苅萱(1631)下)「此酒隠して呑る輩は即時に命を断べきとの御添札(ソヘフダ)」(出典:浮世草子・新可笑記(1688)二)② ( 添簡・添翰 )(イ) 江戸時代の訴訟文書。他支配・他領のものを相手どって幕府奉行所に出訴するとき、原告の属する支配者(領主・地頭・代官・寺社など)に願い出て、受訴裁判所にその訴状を進達してもらわねばならなかったので、支配者が旗本、代官、寺社などの場合、訴状に添えて進達された口上書のこと。断(ことわり)ともいう。〔地方凡例録(1794)〕(ロ) 江戸時代、百姓、町人が提出する訴状に添付された町村役人の承諾書。当時この承諾書のない訴えは直訴(越訴)とみなされ、受理されなかった。添状。〔五人組異同弁(1872)〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例