減感剤(読み)げんかんざい

精選版 日本国語大辞典 「減感剤」の意味・読み・例文・類語

げんかん‐ざい【減感剤】

  1. 〘 名詞 〙 フィルムなどの感光剤の光感度を減少させる薬品。写真撮影後、現像前にこれにフィルムを浸し、感光度を数百分の一に減じて、比較的明るい安全光のもとで現像を行なうときなどに用いる。

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化学辞典 第2版 「減感剤」の解説

減感剤
ゲンカンザイ
desensitizer

露光済みのハロゲン化銀写真乳剤に作用して,潜像に影響を与えずに光感度を減じる物質をいう.現像に先立って,または現像液に加えて,乳剤に吸着させる.すべて弱い酸化剤で,ハロゲン化銀中に生成した光電子をトラップして潜像形成を妨害するので,本来より明るい場所で処理を行えるようにする効果をもつ.また,かぶりを少なくするためにも使われる.代表的な減感剤としては,ピナクリプトール黄,ピナトリプトール緑,ピナ白,フェノサフラニンなどがあり,1/5000程度の溶液で用いられる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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