渡台詞(読み)わたりぜりふ

精選版 日本国語大辞典 「渡台詞」の意味・読み・例文・類語

わたり‐ぜりふ【渡台詞】

  1. 〘 名詞 〙 歌舞伎で、まとまった一続きのせりふ数人で分けて順次にいうこと。また、そのせりふ。最後一句全員同音にいう。たとえば「弁天小僧」の稲瀬川勢揃いの場の五人男のせりふの類。
    1. [初出の実例]「相借屋が寄って居るのに、こな様ばかり来ずにゐて付き合ひが済むのかい。ただしはおいらを潰すのかと、わたりせりふに求女は恟(びっく)り」(出典浄瑠璃妹背山婦女庭訓(1771)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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百科事典マイペディア 「渡台詞」の意味・わかりやすい解説

渡台詞【わたりぜりふ】

歌舞伎の台詞一種。一貫した台詞を2人以上の登場人物が次から次へリレー式に分けていうこと。最後に全員同音でいってしめくくる。
→関連項目割台詞

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