渡辺喜美江(読み)ワタナベ キミエ

20世紀日本人名事典 「渡辺喜美江」の解説

渡辺 喜美江
ワタナベ キミエ

昭和・平成期の農業婦人運動家 北富士忍草母の会会長



生年
明治39(1906)年6月25日

没年
平成15(2003)年7月28日

出生地
山梨県忍野村忍草

経歴
山梨県の忍野村忍草の農家に生まれ、18歳で隣家の渡辺家に嫁ぐ。戦後米軍北富士演習場を接収し入会地への立ち入りが禁止されると、昭和30年地元住民らは米軍基地撤去・入会地返還を主張。35年女性ばかりの“北富士忍草母の会”を結成、会長となり、「土は万年、金はいっとき」を合言葉に、モンペにすげがさ姿で演習場の着弾地に交代で座り込みを続けた。’70年代以降は陸上自衛隊の演習場となるが、全面解放を訴えて平成13年まで抗議行動を続けた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「渡辺喜美江」の解説

渡辺喜美江 わたなべ-きみえ

1906-2003 昭和時代後期の社会運動家。
明治39年6月25日生まれ。山梨県忍野(おしの)村の農民。戦後,北富士演習場を接収し,村の入会(いりあい)地への立ち入りを禁止した米軍に対し,基地撤去,入会地返還をもとめ昭和35年「忍草(しぼくさ)母の会」を結成し,会長。団結小屋をたて,座り込みなどの抗議行動をつづけた。平成15年7月28日死去。97歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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