…江戸末期の文人画家。名は弼,字は篤甫。琢華堂,椿山などはその号。江戸小石川牛天神に住む。幕府の槍組同心で,絵を金子金陵に学んだが,金陵没後,同門の先輩渡辺崋山に師事し,後には明から清にかけて徐崇嗣,惲南田(うんなんでん),張秋谷と継がれた着色花鳥画の伝統を取り入れ,自らの様式を完成した。また崋山の得意とした肖像画も継承発展させた。蛮社の獄(1839)で逮捕された崋山の赦免運動に中心となり,崋山没後もその遺族をよく後見した。…
※「渡辺小華」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」