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花鳥画 かちょうが

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

花鳥画
かちょうが

東洋画で花鳥を主題とする絵画。中国では花卉,草虫,翎毛 (れいもう) に分類されるが,日本では三者を合わせていう。中国絵画では唐初の薛稷 (せっしょく) ,辺鸞 (へんらん) を花鳥画の祖としている。

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デジタル大辞泉の解説

かちょう‐が〔クワテウグワ〕【花鳥画】

東洋画で、花の咲いた草木に鳥をあしらった画題。また、花卉(かき)だけのもの、昆虫や獣を伴うものも含まれる。

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百科事典マイペディアの解説

花鳥画【かちょうが】

山水画人物画と並ぶ東洋絵画の一部門。花卉(かき),鳥獣,虫,藻魚など動植物を主題とした絵。中国では五代の黄筌(こうせん)や徐煕(じょき)によってその典型が確立したが,現実の趣味生活の反映として宮廷,貴族に愛好された。
→関連項目荒木寛畝院体画殷仲容上村松園浮世絵歌川広重雲谷等顔【うん】寿平王淵王鐸葛飾北斎岸駒金弘道高其佩黄氏体榊原紫峰佐竹曙山松花堂昭乗徐氏体徐崇嗣沈銓銭選田中訥言趙昌椿椿山長崎派八大山人速水御舟辺文進前田青邨没骨柳沢淇園陸治李迪呂紀林良

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日本文化いろは事典の解説

花鳥画

花鳥画とは、花・鳥・虫などを描く日本画の総称です。人物画や水墨画(山水画)と並び東洋画の代表的な存在です。平安時代には障子・襖・屏風・衝立〔ついたて〕などに描かれる「障屏〔しょうへい〕画」として親しまれました。

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世界大百科事典 第2版の解説

かちょうが【花鳥画 Huā niǎo huà】

花と鳥を主題とする中国,日本の絵画で,草木や虫・獣を含む。中国では六朝時代にすでに蟬雀(せんじやく)図などがかかれ,唐代には薛稷(せつしよく)や辺鸞(へんらん)が鶴,折枝花をかき有名であった。しかし独立の部門として本格的に成立したのは五代からで,蜀に黄筌(こうせん),南唐に徐熙(じよき)が出,花鳥画の二大源流をなした。黄筌と子の黄居寀(こうきよさい)らの黄氏体は,鉤勒塡彩(こうろくてんさい)法を用いて華麗な富貴さに特色があり,徐熙と孫の徐崇嗣らの徐氏体は,水墨と没骨(もつこつ)画法を取り入れて瀟洒な野逸さに特色があった。

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大辞林 第三版の解説

かちょうが【花鳥画】

花・鳥・虫などを描く中国・日本の絵画の総称。人物・山水とともに東洋画の画題の一。中国、宋代に発達し、室町時代に日本に伝えられて障屛しようへい画として多く描かれた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

花鳥画
かちょうが

東洋画の伝統的画題。花や鳥のたたずまい、またその遊ぶさまを多くは自然の景のなかに描いたもので、山水・人物画とともにその遺品も多い。中国では、花鳥画はほぼ唐代におこり、続く五代には早くも二つのスタイル分かれる。蜀(しょく)の黄筌(こうせん)が始めた明確な線描と濃彩による「黄氏(こうし)体」と、江南の徐煕(じょき)が創始した水墨を主に淡彩を加えた「徐氏体」との2種である。以後、宋(そう)・元(げん)代にはこの2流が画院で総合されて発達し、宋の徽宗(きそう)皇帝、李迪(りてき)、李安忠(りあんちゅう)、元の銭舜挙(せんしゅんきょ)、明(みん)の呂紀(りょき)など多くの名手が輩出した。
 わが国でも花や鳥を描くことは、絵巻などの添景にしばしばみられるが、これが独立した画題として屏風(びょうぶ)や襖(ふすま)などの大画面に取り上げられるようになるのは、鎌倉時代も末期であろう。残念ながら当時の遺品はないが、絵巻のなかには、これが描かれた屏風、襖、杉戸などが多く見受けられる。これに続く室町時代になると、宋・元の本格的な花鳥画も輸入され、これらの影響のもと、周文、小栗宗湛(おぐりそうたん)から雪舟を経て、花鳥画はしだいに流行の兆しをみせる。これら水墨的要素の強い漢画系花鳥画を受け継ぎつつ、これに大和絵(やまとえ)的要素を結合させたのが桃山時代の狩野(かのう)派によって確立された金碧(きんぺき)の花鳥画である。それらは豪華絢爛(けんらん)とよぶにふさわしく、この時代に全盛を極め、まさしく時代精神の端的な表現といってよいであろう。こののち、花鳥画は、土佐派や琳(りん)派の作家をはじめ、円山(まるやま)・四条派、文人画、さらには洋風画の人々までを含め、さまざまなスタイル、さまざまな内容を盛り込んで大いに流行し、その長い歴史は現在にまで及んでいる。なお、花鳥画から派生した分野に、草虫画と(れいもう)画(家畜や家禽(かきん)を描いたもの)があるが、わが国ではこれをも含めて花鳥画とよんでいる。[榊原 悟]

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世界大百科事典内の花鳥画の言及

【浮世絵】より

… 江戸の町人文化の成熟にともなって,後期には主題の分化がいちじるしく進んだ。とくに際だって注目されるのは,他の画派にあってはつねに主要な関心事である風景画と花鳥画の両分野の,浮世絵における成立と流行である。風景画には,特定の土地の風光の美とそこに営まれる人々の暮しぶりを紹介しようとした名所絵と,旅する人の目で宿駅や道中の景観と風俗とを描いた道中絵の二様があり,いずれも人事と深くかかわりをもった人間臭い風景描写を特色としている。…

【狩野派】より

…時の実力者にいち早く接近し,需要層の拡大に素早く対応したのである。元信は山水,人物,花鳥のあらゆる題材を手がけたが,とくに花鳥画では後の基本的様式となる真体著色,行体淡彩,金地著色の3種のスタイルを生み出している。画壇における狩野派の地位は,元信の孫の永徳によってさらに高められた。…

【静物画】より

…切花,果実,食器,喫煙具,楽器,書物,死んだ魚や小禽獣など,人間の生活に深いかかわりをもつ,それ自体では動かぬ種々の事物を卓上などに自由に構成・配置して描いた西洋絵画の一分野。昆虫やネズミなどの生きた小動物が従属的に描き込まれることもまれでないが,東洋における関連分野である花鳥画のように,鳥や自然の姿のままの,すなわち土に根を下ろした植物が主役を占めることはない。呼称にはゲルマン語系(英語のstill life,ドイツ語のStillebenはともにオランダ語のstillevenに基づく)とロマン語系(フランス語のnature morte,イタリア語のnatura morta)の二つがあり,いずれも〈動かぬ事物〉を原義として,〈静物画〉という包括的概念の確立よりやや遅れて18世紀に成立した。…

【室町時代美術】より

…これらのなかで,真珠庵の《山水図襖絵》は,周文の画風の最も良質な部分を受け継いだ傑作として名高い。やまと絵障屛画の遺品としては,伝土佐広周筆《花鳥図屛風》(サントリー美術館)が元・明花鳥画の影響を示して興味深く,《浜松図屛風》(里見家),《四季日月図屛風》(東京国立博物館),《日月(じつげつ)山水図屛風》(大阪金剛寺)など,後期のやまと絵景物図屛風のもついきいきとした情感は,やまと絵の伝統に新しい息吹を伝えるものとして注目される。
[地方文化の興隆]
 守護大名の勢力の台頭による地方文化の興隆が,美術の新しい創造に結びついた例としては,雪舟がまずあげられる。…

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