山川 世界史小辞典 改訂新版 「港市国家」の解説
港市国家(こうしこっか)
port polity
港町を拠点に交易活動を国家形成の基盤とした前近代国家の呼称。東西海洋交通の要衝に位置した東南アジアには,シュリーヴィジャヤやマラッカ王国,アユタヤ朝,アチェ王国,バンテン王国,ジョホール王国,マカッサル王国など,港市を拠点に交易立国した王国が数多く出現し,それらを類型化してこの用語が使われた。港市の支配者は,交易を通じて獲得した富や威信を臣下に再配分することで,権威を形成した。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報