湛快(読み)たんかい

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「湛快」の解説

湛快 たんかい

1099-1174 平安時代後期の僧。
康和元年生まれ。長快の4男。久安2年紀伊(きい)熊野山(和歌山県)の別当,仁平(にんびょう)元年法印,のち権大僧都(ごんのだいそうず)。平治(へいじ)元年平清盛熊野参詣に乗じて源義朝が挙兵した平治の乱では,湯浅宗重とともに清盛をたすけた。承安(じょうあん)4年死去。76歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の湛快の言及

【紀伊国】より


[武家政権と紀州の武士団]
 平氏政権期には,中央政界と深いつながりをもった武士団が台頭した。その代表的なものが湯浅宗重と熊野別当湛快で,彼らは平治の乱の際,熊野詣の途中にあった平清盛を助けて乱を勝利にみちびき,平氏の有力な家人となった。ところが源平内乱の末期には,宗重は一族の行慈が文覚の弟子であった関係から源氏に寝返り,湛快の子湛増もまた熊野水軍を率いて源氏の勝利に貢献した。…

※「湛快」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android