湯前城跡(読み)ゆのまえじようあと

日本歴史地名大系 「湯前城跡」の解説

湯前城跡
ゆのまえじようあと

[現在地名]湯前町 下城・野首

北を球磨川、南をみやこ川によって仕切られ、市房山いちふさやま神宮(現水上村)の遥拝所である里宮の北側背後にある丘陵地に立地する中世城跡。山頂部分は楕円形をした平坦地(八〇×七〇メートル)となっている。東側鞍部から山の斜面を下り里宮の南側に至る、長さ二〇〇メートルにも及ぶ堀切が見られる。堀幅は広い所で三〇メートルほどに達し、堀底は二段構えをなす。周辺には自然の崖や人工の堀を巡らし堅固な城となっている。南側の麓の集落加古井かこいと称し、そのほか下城したじようみず古城ふるじよう上城かみじよう蔵坂くらざか三助小路さんすけこじなどの小名が残る。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android