湾泊(読み)わんとまり

日本歴史地名大系 「湾泊」の解説

湾泊
わんとまり

[現在地名]喜界町湾

鹿児島藩の御用湊で、砂糖の積出しや代官らの発着がみられた。成化二年(一四六六)に中山国の兵船(琉球の尚徳王の軍勢)が湾湊に襲来したと伝えており(「金樽一流系図」奄美大島諸家系譜集)喜界島の中で早くに湊津の機能があった地の一つと想定される。正保琉球国絵図に「わん泊」とあり、湊入は一町半、広さ一町、深さ四尋で、瀬があるため大船の出入りは不自由であり、北風・西風の際は船の係留はできないという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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