準詐欺罪(読み)ジュンサギザイ

共同通信ニュース用語解説 「準詐欺罪」の解説

準詐欺罪

知識思慮が十分ではない未成年者や善悪の判断能力などが減退している心神耗弱状態の人につけ込み、財物を交付させたり、財産上不法の利益を得たりする行為を罰する罪。刑法248条で規定され、詐欺罪と同じ10年以下の懲役が科される。適用例として、認知症で判断能力や財産管理能力が低下した高齢者が現金をだまし取られた事件などがある。

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出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

世界大百科事典(旧版)内の準詐欺罪の言及

【詐欺】より

…また,詐欺罪は,環境より,人格に基因するところが大きい犯罪であり,詐欺犯人は,平均すれば,一般の犯罪者より,学歴が高く,年齢も高いことが多いとされている。 なお,刑法は,判断能力がとくに劣っている者を保護するため,相手方のそうした状態を利用して,詐欺罪における欺罔の程度に達しない誘惑的手段で,物・利益を取得する行為についても,別に準詐欺罪として,詐欺罪と同じ刑で処罰することとしている(248条)。詐欺罪・準詐欺罪いずれにおいても,他人の平穏な占有下にある自己の所有物に対する行為が処罰され,他方,親族間の行為は,刑が免除され,あるいは被害者の告訴があってはじめて処罰される(251条,242条,244条。…

※「準詐欺罪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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