20世紀日本人名事典 「滝凌雲」の解説
滝 凌雲
タキ リョウウン
明治・大正期の日本画家
- 生年
- 弘化3年10月10日(1846年)
- 没年
- 大正5(1916)年9月1日
- 出生地
- 駿河国志太郡(静岡県)
- 本名
- 滝 亨
- 別名
- 字=士謙
- 経歴
- 初め駿河・藤枝の大塚翠崖に画の手ほどきを受け、明治元年田中藩主が安房(千葉県)に移るに従い、渡辺崋山・椿椿山や明清画を模写・独習して技を研き、7年東京に出て滝和亭に師事し六法を修めた。また漢学を藩儒・石井頼水、芳野金陵に、篆刻を羽倉可亭に習い、巽画会会員となって書画の鑑定もよくした。一方、「浮世新聞」「青森新報」などの編集に携わり、23年「東奥日報」を創刊した。師・和亭の死後、35年静岡に移り住み、聖林・青崖らと共に名を知られるところとなり、41年東海絵画協会展で優等賞・特別功労賞状を受け、同会幹事を務めるなど東海画壇で活躍した。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報