漂わす(読み)タダヨワス

デジタル大辞泉 「漂わす」の意味・読み・例文・類語

ただよわ・す〔ただよはす〕【漂わす】

[動サ五(四)]
ただようようにする。ただよわせる。「梅の香をあたりに―・す」「口もとに微笑を―・す」
よるべないようにさせる。落ち着かない状態にする。
無品むほん親王の外戚げさくの寄せなきにては―・さじ」〈桐壺

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精選版 日本国語大辞典 「漂わす」の意味・読み・例文・類語

ただよわ・すただよはす【漂】

  1. 〘 他動詞 サ行四段活用 〙
  2. ただようようにする。落ち着かない状態にする。よるべなくさせる。
    1. [初出の実例]「我が蝥賊(あしきあた)を率て来て我が疆場(さかひ)蕩揺(タタヨハシ)」(出典日本書紀(720)斉明六年一〇月(北野本訓))
    2. 「何(いづ)ちとも无くて被漂(ただよはされ)たる船出来たり」(出典:今昔物語集(1120頃か)二四)
  3. 表情雰囲気などに表わす。
    1. [初出の実例]「妙な微笑を顔に漂わして」(出典:後裔の街(1946‐47)〈金達寿〉四)

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