漆房遺跡(読み)うるしぼういせき

日本歴史地名大系 「漆房遺跡」の解説

漆房遺跡
うるしぼういせき

[現在地名]尾花沢市牛房野 田沢

牛房野ごぼうの川左岸、田沢たざわ集落の北にある縄文時代後期末から晩期の大洞B・BC・C1・C2式期の集落遺跡田沢遺跡ともいう。標高一二〇メートル。昭和五六年(一九八一)の調査では住居跡は発掘されなかったが、小竪坑四三、土壙二六、埋積土中に骨粉を含む石組遺構四が発掘された。石鏃石錘など狩猟具・漁労具、石篦など植物採取具、磨製石斧や錐など工具類、凹石・磨石・石皿・石匙などの調理具に加え、土偶・土版・耳飾・小玉・石棒・石刀・石剣・独鈷石など呪術的要素の濃い土製品や石製品が多く、尾花沢盆地の縄文時代晩期の中心集落の性格を示す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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