漢織(読み)あやはとり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

漢織
あやはとり

「あやはたおり (漢機織) 」の略で,雄略朝の頃,中国の漢から渡来したという絹織工。『日本書紀』に「其ノ貢ズル所ノ漢織,呉織 (くれはとり) 及ビ衣縫 (きぬぬい) 兄媛等ヲ率ヰテ帰ル」とある。

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デジタル大辞泉の解説

あや‐はとり【織】

《「はとり」は「はたおり」の音変化》古代、中国から渡来した綾織りの技術者。→呉織(くれはとり)
「―、呉織(くれはとり)…を将(ゐ)て」〈前田本雄略紀〉

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精選版 日本国語大辞典の解説

あや‐はとり【漢織】

〘名〙 (「はとり」は「はたおり」の変化した語) 大化前代の渡来人系の品部(しなべ・ともべ)の一つ。漢氏(あやうじ)に属していたとみられ、呉服(くれはとり)とともに機織りに従事した。あやは。
※書紀(720)雄略一四年正月(前田本訓)「呉の国の使と共に、呉の献(たてまつ)れる手末(てひと)の才伎、漢織(アヤハトリ)、呉織(くれはとり)及び衣縫(きぬぬひ)の兄媛(えひめ)、弟媛(おとひめ)等を将(ゐ)て」

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世界大百科事典内の漢織の言及

【織手】より

…広い意味では織物の織成に従事する技術労働者全体をさすが,古代・中世には平織(ひらおり)の絹や絁(あしぎぬ)ではなく,より高度な技術を要する錦,綾,羅(うすはた)などの高級織物の織成にたずさわる技術労働者に限定して用いられる場合が多い。その源流は中国,朝鮮半島から渡来した技術者集団であり,律令期以前には錦部(にしごり),漢織(あやはとり),呉織(くれはとり)などとよばれた。大宝令制によると,宮廷需要をまかなうために大蔵省所管の織部司(おりべのつかさ)に技術官人として挑文(あやとり)(養老令制では挑文師(あやのし),挑文生(あやのしよう))が置かれ,配下の品部(しなべ)である染戸(そめへ)570戸のうちに錦綾織,呉服部(くれはとり),川(河)内国広絹織人が掌握されていた。…

※「漢織」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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