潮汲み(読み)シオクミ

デジタル大辞泉 「潮汲み」の意味・読み・例文・類語

しお‐くみ〔しほ‐〕【潮×汲み/××汲み】

塩を作るために海水をくむこと。また、その人。
[補説]曲名別項。→汐汲

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精選版 日本国語大辞典 「潮汲み」の意味・読み・例文・類語

しお‐くみしほ‥【潮汲・汐汲・塩汲】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 塩をつくるために海水をくむこと。また、その人。
      1. 潮汲<b>[ 一 ]</b><b>①</b>〈和国百女〉
        潮汲[ 一 ]〈和国百女〉
      2. [初出の実例]「木こり、草かり、炭やき、しほくみなどの風情にもなるべき態をば」(出典:風姿花伝(1400‐02頃)二)
    2. 花の露を吸って、すこしも止まらないで飛びめぐる蝶類。
    3. 潮汲み踊りを模した日本人形の称。
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ] 謡曲。散佚曲。田楽の亀阿彌(きあみ)作で、謡曲「松風」のもとになった作品という。
      1. [初出の実例]「松風、昔、しをくみ也」(出典:三道(1423))
    2. [ 二 ] 歌舞伎所作事。長唄・常磐津。二世桜田治助作詞。長唄は二世杵屋正次郎、常磐津は三世岸沢古式部作曲。初世藤間勘十郎振付。三世坂東三津五郎の七変化舞踊「七枚続花の姿絵(しちまいつづきはなのすがたえ)」の一つ。文化八年(一八一一)江戸市村座初演。能「松風」によった曲で、海女(あま)の松風が在原行平を慕い、形見烏帽子(えぼし)狩衣(かりぎぬ)を着て汐汲みの振りをする。現在は長唄だけが残る名曲。他に、「みるめの汐汲」「半四郎の汐汲」「勇次郎の汐汲」「松風の汐汲」「団之助の汐汲」など同種の作が多い。

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