精選版 日本国語大辞典 「田楽」の意味・読み・例文・類語
でん‐がく【田楽】

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…田楽豆腐などの田楽を略して接頭語の〈お〉を付した語。田楽の意であるが,19世紀初めころからみそをつけて焼く本来の田楽に対し,その変形である煮込み田楽を〈おでん〉と呼ぶようになったようである。…
… また,散楽は曲芸,幻術,物真似などを含み宮廷の饗宴の余興にも演じられたが,また民間にも流布して,猿楽(さるがく)とよぶ芸能を生んだ。平安中期に著された藤原明衡の《新猿楽記》には,猿楽を専業とする芸人が京の稲荷祭の雑踏の中で滑稽猥雑な寸劇や曲芸,さらには傀儡(くぐつ),田楽(でんがく)などの芸も演じて人気を博したとあるが,傀儡は人形まわしで,当時これを中心に歌舞,幻術,曲技などをもって各地を巡回する芸能集団も別にあった。また田楽は元来田植の祭事に演じられたお囃子で,太鼓,編木(びんざさら)主体の野性的な音楽の魅力が人気をよび,やがて猿楽にも取り入れられ,またこれを主体に演ずる田楽法師と称する専業芸能者が生まれた。…
…平安末期の藤原明衡(あきひら)の《雲州消息》や《新猿楽記》にも同じ事情をものがたる記載がある。《新猿楽記》には,〈呪師(しゆし)〉〈侏儒舞(ひきうどまい)〉〈田楽(でんがく)〉〈傀儡(くぐつ)〉などをも含み,猿楽が諸雑芸の総称ででもあったらしいことが知られるとともに,その記載の題目から,物まね芸を主軸として笑いを誘う類の芸,のちの〈狂言〉の源流となる性格のものを,多分に含んでいたことが知られる。平安末期の猿楽は,いわば物まね系統の芸と,せりふ劇系統の芸を主とするものであったが,鎌倉期にはいると,延年の風流(ふりゆう),連事(つらね),答(当)弁(とうべん),あるいは《式三番》(《翁》)に付属する狂言風流などから類推して,歌舞劇系統の芸が進出したらしく思われ,それらは,総合的に発達していったようである。…
…また,宮中の祭祀楽も御神楽(みかぐら)として,その形態が整えられ,雅楽の中に含まれるようになった。これらは貴族の音楽であるが,民衆の音楽としては田楽(でんがく),猿楽(さるがく),雑芸(ぞうげい)などが行われた。雑芸の歌謡の中には,貴族の間の流行歌謡ともなった今様(いまよう)も含まれる。…
…その媒体となったのが,奈良・平安時代に輸入され普及した外来の楽舞――伎楽(きがく),舞楽(ぶがく),散楽(さんがく)であった。伎楽は早くに滅びたが,その師子(しし)の芸は,二人立ちの獅子舞となって民俗芸能に大きな分野を占め,舞楽は平安時代に著しく日本化され,のち,延年(えんねん)や猿楽能(能)の舞に影響を与え,散楽は,田楽(でんがく)や猿楽を育てる大きな要素となった。
[延年の舞]
延年は,興福寺や延暦寺などの近畿の諸大寺をはじめ,各地の寺院で行われた芸能で,平安末から鎌倉時代にかけて栄えた。…
…長年全国を踏査して多くの研究成果をあげた本田安次(1906‐ )は,これを整理して次のような種目分類を行った。 (1)神楽 (a)巫女(みこ)神楽,(b)出雲流神楽,(c)伊勢流神楽,(d)獅子神楽(山伏神楽・番楽(ばんがく),太神楽(だいかぐら)),(2)田楽 (a)予祝の田遊(田植踊),(b)御田植神事(田舞・田楽躍),(3)風流(ふりゆう) (a)念仏踊(踊念仏),(b)盆踊,(c)太鼓踊,(d)羯鼓(かつこ)獅子舞,(e)小歌踊,(f)綾踊,(g)つくりもの風流,(h)仮装風流,(i)練り風流,(4)祝福芸 (a)来訪神,(b)千秋万歳(せんずまんざい),(c)語り物(幸若舞(こうわかまい)・題目立(だいもくたて)),(5)外来脈 (a)伎楽・獅子舞,(b)舞楽,(c)延年,(d)二十五菩薩来迎会,(e)鬼舞・仏舞,(f)散楽(さんがく)(猿楽),(g)能・狂言,(h)人形芝居,(i)歌舞伎(《図録日本の芸能》所収)。 以上,日本の民俗芸能を網羅・通観しての適切な分類だが,ここではこれを基本に踏まえながら,多少の整理を加えつつ歴史的な解説を行ってみる。…
…1096年(永長1)成立。96年夏ごろから京中で大流行した田楽について記したもの。下町の民衆からおこって公卿,文人にまで及び,礼服を着し甲冑をつけて田楽踊の狂態を演じたことが活写されている。…
※「田楽」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
線状に延びる降水帯。積乱雲が次々と発生し、強雨をもたらす。規模は、幅20~50キロメートル、長さ50~300キロメートルに及ぶ。台風に伴って発達した積乱雲が螺旋らせん状に分布する、アウターバンドが線状...