濫入(読み)らんにゅう

精選版 日本国語大辞典 「濫入」の意味・読み・例文・類語

らん‐にゅう‥ニフ【濫入・乱入】

  1. 〘 名詞 〙 正当な理由もなくはいること。無法に押し入ること。また、乱暴に押し入ること。らんじゅう。
    1. [初出の実例]「公家御願四至内、官使違使并所々使等恣以濫入、禁制已重」(出典:禅定寺文書‐治暦四年(1068)三月九日・太政官牒案)
    2. 「余党に触廻して其家に乱入し、資材雑具を追捕し」(出典:平家物語(13C前)一)
    3. [その他の文献]〔魏志‐満寵伝〕

濫入の語誌

中世の文書に多用されるが、それは、庄内・社領・寺領・山域など、従来から不入権を獲得している一定の領域に対して、守護使・官吏・国衙使などが多数の者を率いて、不入権を無視して侵入する行為を示している。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「濫入」の読み・字形・画数・意味

【濫入】らんにゆう(にふ)

みだりに入る。〔後漢書、党錮伝序〕太僕杜密・長樂少府李膺~等百餘人、皆獄中に死す。~此れより怨隙(ゑんげき)を爲す、因りて相ひ陷し、睚眦(がいぜい)の忿(いかり)も、黨中に濫入す。

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