日本大百科全書(ニッポニカ) 「瀧山寺」の意味・わかりやすい解説
瀧山寺
たきさんじ
愛知県岡崎市滝町字山籠にある天台宗の寺。吉祥陀羅尼山薬樹王(きっしょうだらにさんやくじゅおう)院と号する。本尊は薬師如来(やくしにょらい)。686年(朱鳥1)役小角(えんのおづぬ)の創建と伝え、保安(ほうあん)年間(1120~1124)仏泉(ぶっせん)が中興したという。源氏と密接な関係をもち、足利(あしかが)氏の準菩提(ぼだい)寺というべき寺となった。1645年(正保2)東照宮が勧請(かんじょう)された。鎌倉時代の三門・本堂、および木造聖観音菩薩(しょうかんのんぼさつ)・梵天(ぼんてん)・帝釈(たいしゃく)天立像は国指定重要文化財。旧正月元旦(がんたん)から7日間修正会(しゅしょうえ)が行われ、結願(けちがん)の日(現在は2月第1日曜)の夜の鬼祭りは有名。
[田村晃祐]