瀬羽町(読み)せわまち

日本歴史地名大系 「瀬羽町」の解説

瀬羽町
せわまち

[現在地名]滑川市瀬羽町

なか川の西岸に位置し、東西に走る北陸街道に面した両側町。東は橋場はしば町。天正一〇年(一五八二)二月上杉景勝が神保信包に宛てた知行方目録(越佐史料所収川辺氏旧記)に「なめり川セは町」とみえる。おお町・あら(かつての新町)などとともに滑川町の中心的町並をなし、かつてはせわ町と称したという。寛永六年(一六二九)の滑川見立検地に付き達(加越能文庫)によると、高波海岸浸食のため「滑川瀬羽町分」二七一石余のうち居屋敷が海となり三一石余の不足が生じた。「滑川町誌」はこれによって当町が山方へ移転し、天和三年(一六八三)に瀬羽町と改めたとしている。前掲達からは、加賀藩年貢米を収納する「御城米屋敷」や鍛冶拝領屋敷の存在が確認され、寛永六年の狭町岡方繰上家並図(滑川町誌)には茶屋饅頭屋なども記されており、東の大町が宿駅的性格が強かったのに対し、当町は商人町的性格が強かったとされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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