火の玉(読み)ヒノタマ

デジタル大辞泉 「火の玉」の意味・読み・例文・類語

ひ‐の‐たま【火の玉】

球状の火のかたまり。特に、夜、墓地などで空中を飛ぶという火のかたまり。鬼火人魂ひとだま
激しく闘志を燃やすようすなどをたとえていう語。「火の玉となって戦う」
[類語]燐火鬼火狐火人魂

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精選版 日本国語大辞典 「火の玉」の意味・読み・例文・類語

ひ【火】 の 玉(たま)

  1. 丸い火のかたまり。特に、墓地や沼沢などで、夜、燃えながら空中を飛ぶように見える光の塊。おにび。ひとだま。ひだま。
    1. [初出の実例]「火の魂が米やの軒をこけあるく」(出典:雑俳・すがたなぞ(1703))
  2. 激しく闘志を燃やして事に当たるさまをいう。
    1. [初出の実例]「数千の火の玉小僧が列をなして畳屋の屋根のうへで舞ひ狂ひ」(出典:ロマネスク(1934)〈太宰治〉喧嘩次郎兵衛)
  3. 取引市場で、熱狂的な相場をいう。〔取引所用語字彙(1917)〕

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世界大百科事典(旧版)内の火の玉の言及

【人魂】より

…霊魂が身体から遊離して起きる怪火現象。浮遊している火の玉を人魂とみる例が一般的といえるものの,火の玉と人魂とを区別している例もある。この現象は幻覚の一種であるが,生命の根元が霊魂にあり,その霊魂が肉体より離れることによって死や病気などさまざまな異常な現象が起こるという遊離魂の観念にもとづいている。…

【核兵器】より

…しかし非常に広範にわたる電磁パルスやオーロラ効果を起こすことになる。空中爆発は3万m以下の高度での爆発で,火の玉が地表に接しない場合である。地表爆発は実際の爆発点が地上であるか,または上空であっても火の玉が地表に接するまでの高度の爆発である。…

※「火の玉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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