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人魂 ひとだま

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人魂
ひとだま

死の前後あるいは生存中の肉体から遊離して空中を浮遊すると信じられる魂。青または赤,黄色の発光物をいい,その多くは尾をひいて飛ぶといわれる。青魂,飛魂,風魂,飛物,鬼火,幽霊火,火玉,タマセなどの名称がある。

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デジタル大辞泉の解説

ひと‐だま【人魂】

夜、空中を飛ぶ青白い火。古くから、死者から抜け出た霊が漂うものとされる。

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百科事典マイペディアの解説

人魂【ひとだま】

人の死の前後に身体を放れて遊飛するという霊魂。夜間空中を飛ぶ怪火の正体とされ,火の玉と呼ぶ地方もある。《万葉集》にも見え,その色は青白く,球状で尾を引くと考えられている。

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世界大百科事典 第2版の解説

ひとだま【人魂】

霊魂が身体から遊離して起きる怪火現象。浮遊している火の玉を人魂とみる例が一般的といえるものの,火の玉と人魂とを区別している例もある。この現象は幻覚の一種であるが,生命の根元が霊魂にあり,その霊魂が肉体より離れることによって死や病気などさまざまな異常な現象が起こるという遊離魂の観念にもとづいている。シャマニズムの観念,魂呼ばい(魂呼び)や沖縄本島のマブイ(霊魂)落しやマブイ込めの習俗などの観念と一連のものといえる。

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大辞林 第三版の解説

ひとだま【人魂】

夜間、空中を飛ぶ青白い火の玉。 〔死人の体から抜け出した魂と考えたことから〕 → 鬼火おにび
流星のこと。
歌舞伎の小道具の一。ぼろや海綿に焼酎をしみこませて燃やし、に擬して空中を飛ぶように見せるもの。陰火いんか

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

人魂
ひとだま

火の玉ともいい、死者の霊をいう。人が死ぬときに人魂が出るといい、夜分に出ると青色の光を発して空中を飛ぶという。地上に落ちたものを見ると「こんにゃく」のようなものという。人魂が川を越すと本人はよみがえり、あと3年ぐらい生存できるともいう。大分県旧大野郡(現、豊後大野(ぶんごおおの)市など)では、「ぬえ」という鳥が鳴くと人が死ぬのでこの鳥を「ヒトダマ」とよんでいる。青森県下北(しもきた)半島の小川原(おがわら)地区では、人の死ぬ前か死と同時に肉親や知人のところへくる人魂を、「タマシ」または「タマンコ」という。「タマシ」は人によって見える人と見えない人とがある。また前に死んだ人の人魂が、病人を迎えにくることもあるという。病み衰えた老人の人魂は弱々しく、若い者の事故で死んだときなどの人魂は勢いがよいという。人の末期(まつご)に際して魂(たま)呼びということをするのも、この人魂信仰に基づいている。奈良県宇陀(うだ)市菟田野(うたの)区では「タマヨビ」と称して末期の病人を起こして水を与え、死ぬと死者の着物を屋根の上にほうり上げるという。[大藤時彦]

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世界大百科事典内の人魂の言及

【鬼火】より

…怪火の一つで,暗い雨夜に湿地や墓地などで燃えるという火。燐火(りんび),人魂(ひとだま),火の玉ともよばれ,形は円形,楕円形,杓子形などで尾をひいて中空をとび,青色のほか黄色や赤色の火もある。人が死ぬと同時にその家の藪から青白い火の玉が出るとか,人の魂は家から知人の所へまわってから寺へ入るなどともいう。…

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