火焼き屋(読み)ヒタキヤ

デジタル大辞泉 「火焼き屋」の意味・読み・例文・類語

ひたき‐や【火焼き屋】

宮中で、庭火・かがり火をたいて夜を守る衛士えじの詰めていた小屋
宮中・野の宮などで、斎火いむびを起こし、神饌しんせんを調理する建物

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精選版 日本国語大辞典 「火焼き屋」の意味・読み・例文・類語

ひたき‐や【火焼屋・火焚屋・火炬屋】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 宮中などで庭火・かがり火をたいて夜を守る衛士(えじ)の詰めている小屋。火焼所。〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「火たきやの火たく衛士にさしたてまつりたりけるに」(出典:更級日記(1059頃))
  3. 宮中・野宮(ののみや)などで、斎火(いむび)をきり出し、神饌(しんせん)を調理する建物。
    1. [初出の実例]「今も火焚き屋の幽かなる、光はわが思ひ」(出典:謡曲・野宮(1470頃))

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