火縄売り(読み)ヒナワウリ

デジタル大辞泉 「火縄売り」の意味・読み・例文・類語

ひなわ‐うり〔ひなは‐〕【火縄売り】

江戸時代芝居小屋などで、観客の喫煙用の火縄を売り歩いた人。役者出入りに声をかけることや、客の整理などもしたという。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「火縄売り」の意味・読み・例文・類語

ひなわ‐うりひなは‥【火縄売】

  1. 〘 名詞 〙 芝居小屋などで、見物人タバコの火用として、火縄を売り歩いた者。火縄を売るほかに、役者の出入りに声をかけたり、浄瑠璃所作事の合いの手にその役者をほめたり、また、こんだ時には客の整理などもしたという。〔劇場新話(1804‐09頃)〕
    1. [初出の実例]「仕切場・留場〈略〉火縄売・衣目立ち鬢光り、勢ひ猛に声高し」(出典:談義本・根無草(1763‐69)後)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android